卵は1日何個まで?「コレステロールが心配」に管理栄養士が答えます
この記事でわかること
- 「卵は1日1個まで」という常識がどう変わったか
- 健康な人と、コレステロール値が気になる人とでの考え方の違い
- 卵の栄養を活かす食べ合わせ
こんにちは。管理栄養士のコスモスです。
「卵は1日1個まで」。昔からよく聞くこの言葉、今も気にしていますか。
実はこの常識、今の食事摂取基準では書き方が変わっています。結論から言うと、健康な人に「1日◯個まで」という一律の上限はありません。ただし全員が無制限でよいわけではないので、順番に説明しますね。
「1日1個まで」はどこから来たのか
卵にはコレステロールが多く含まれます。食品成分表では、鶏卵100gあたり約370mg。Mサイズ1個(可食部約50g)で、およそ185mgです。
かつての基準では、食事からのコレステロール摂取に上限の目安が設けられていました。「卵は1日1個」の目安は、その名残です。
その後の研究で、食事から摂るコレステロールが血中のコレステロール値に与える影響には大きな個人差があることが分かってきました。現在の「日本人の食事摂取基準」では、健康な人に対するコレステロールの基準値は設けられていません。
ただし「気にしなくていい人」と「気にしたほうがいい人」がいる
ここがこの記事でいちばん大事なところです。
食事摂取基準(2025年版)では、脂質異常症の重症化予防の目的からは、コレステロールを1日200mg未満にとどめることが望ましいとされています。
卵1個で約185mg。つまり、すでにLDLコレステロール値が高いと指摘されている方にとって、卵は「気にしなくていい食品」ではありません。
- 健康診断で指摘のない方: 1日1〜2個を過度に恐れる必要はありません
- コレステロール値で指摘を受けている方: 自己判断せず、主治医や担当の管理栄養士に相談を
同じ食品でも、体の状態によって答えが変わる。これが栄養の正直なところです。
卵は「ほぼ優等生」。足りないのは2つだけ
卵はたんぱく質が1個あたり約6gと豊富で、ビタミンやミネラルも幅広く含む、非常に優秀な食品です。値段の安定感も家計の味方ですよね。
ただし、卵にもほぼ含まれない栄養素があります。ビタミンCと食物繊維です。
だから食べ方の正解はシンプルで、野菜と一緒に食べること。野菜スープに落とす、サラダにゆで卵をのせる、野菜炒めに加える。それだけで互いの足りない部分を補い合えます。
まとめ
- 健康な人に「卵は1日◯個まで」という一律の基準はない
- コレステロール値で指摘がある方は1日200mg未満が望ましいとされ、卵1個で約185mg。主治医との相談が必要
- 卵にはビタミンCと食物繊維がないので、野菜と組み合わせるのが正解
「昔の常識」と「今の基準」の間で迷ったら、自分の健康診断の結果が判断の出発点になります。数字に指摘がなければ、卵はもっと気楽に頼っていい食品ですよ。
※脂質異常症などで通院中の方は、必ず主治医・担当の管理栄養士の指示を優先してください。
出典: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」/文部科学省「日本食品標準成分表」