夕飯を作りたくない日があっていい。管理栄養士がそう言い切る理由
コスモス
管理栄養士コスモスのラク食ラボ
こんにちは。管理栄養士のコスモスです。
私は以前、介護老人保健施設で管理栄養士として勤務していました。その経験から、高齢の家族の食事で見てほしいポイントをまとめます。
先に結論をお伝えすると、高齢期にいちばん怖いのは「粗食で満足してしまうこと」です。
ごはんと漬物とお味噌汁。「お年寄りらしい質素な食事」は、実は低栄養への入り口になりがちです。
高齢期は食が細くなる一方で、たんぱく質の必要量は若い頃とほとんど変わりません。食事摂取基準(2025年版)では、65〜74歳の推奨量は男性60g、女性50g。筋肉が減ると転倒や骨折につながり、そこから一気に体力が落ちる。これが心配される流れです。
「小食でも元気」と「低栄養」は、見た目には区別がつきにくいもの。だからこそ、家族の目が役に立ちます。
会うたび、あるいは電話やビデオ通話で確認できるサインです。
気になるサインがあれば、地域包括支援センターに相談すると、栄養士や専門職につながる道があります。ひとりで抱えなくて大丈夫です。
かたいお肉が苦手になっても、たんぱく質は摂れます。
声かけのコツは「もっと食べて」ではなく、「おかずから先に食べてね」。同じ食事量でも、先に食べるものを変えるだけでたんぱく質の摂取は安定します。
離れて暮らしていても、できることはあります。次の電話で「最近、何食べた?」と聞いてみてください。その一言が、いちばんの栄養チェックになります。
※むせ・急な体重減少・食欲不振が続く場合は、かかりつけ医や地域包括支援センターにご相談ください。
出典: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」